書いてた途中の記録(その5)

(その4)からの続きです。 2014年の大晦日に、おそるおそる走るのを再開した。多摩川沿いのいつものコースを8.5km走った。どうやら脚はそれが可能な程度には治ったようであった。よかった。正月が明けてからは、そのコースを週に2-3回のペースで走った。 …

書いてた途中の記録(その4)

(その3)からの続きです。たぶん(その6)くらいまで続く気がする。 9月末に膝を痛めたので10月は中旬まで走れなかった。下旬になり少しずつ走り始めたが練習は足りない。そのまま10月末の10km走に出場した。快晴の多摩川河川敷。きちんとしたシューズに…

書いてた途中の記録(その3)

この(その3)は、(その1、2)から続けて読まないと、あまり意味が分からないと思います。本を書いてたときの日記的なものですが、書くことと関係ない内容が(とても)多いです。 9月になり、予定通り月末に『多数決を疑う』の草稿を書き終えた。今作は9…

書いてた途中の記録(その2)

前回「書いてた途中の記録(その1)」からの続きです。個人的な執筆記録なのですが、かなり話が脱線しているので、途中から読んでも意味が分からないと思います。 <昨年8月の続き> 走ると言っても、私は完全な初心者なので、やり方が分からないし、やり方…

書いてた途中の記録(その1)

今度出す『多数決を疑う』を書く過程の、個人的な記録です。途中からなんか別の話になる。 2014年5月中旬 企画会議が通った。仮タイトルは『投票の科学』で、スッキリしてていいと思う。本当は『投票の人文社会工学』にしたかったのだが、まあこれでよい。こ…

年度末

いつもながら久しぶりに更新します。2015年に入ってからは、内閣府の経済理論研修で毎週「ミクロ経済学」の講義を担当していました。月曜朝8時半から10時までの授業です。官庁で講義を受け持つのは初めてで、最初は慣れないこともあったのですが、非…

現実逃避中

また久しぶりの更新です。最近はずっと本を書いており、締切も編集者もないブログに手が回りませんでした。ちなみに本は、明日が締切で、いまは現実逃避の真っ最中です。 書いている、あるいはいまこのブログでなく書いているべきなのは、岩波新書『多数決を…

日評関係(にっぴょうかんけい)

少し遅れての紹介になります。日本評論社『経済セミナー』と『数学セミナー』の、ゲーム理論座談会に出ました。内容は、前者のほうが「社会科学寄り」です(手前味噌だが、これはなかなか面白いと思う)。あと、表紙に私の顔が出ています。会場は慶應で、本…

39歳になった話

半年ぶりくらいに更新します。その間には投票について一般向けの本を書いていました。書き物をしているとどうしてもブログまで手が回りません。いまはドラフトが仕上がり改訂中です。年末に脱稿して4月に店頭に並ぶ予定で、脱稿したらまたお知らせします。 …

メカニズムデザインと意思決定のフロンティア

昨年度、慶應義塾で「意思決定とメカニズムデザインのフロンティア」という連続講座を開催しました。そのプロジェクトの関連書籍、『メカニズムデザインと意思決定のフロンティア』が、5月下旬に出版会から公刊されます。私が編者で、講師陣が主な執筆者。詳…

日経ビジネスオンライン・インタビュー4/23

日経ビジネスオンラインにインタビューが掲載されました。マーケットデザインについて考えを喋ってます。 http://business.nikkeibp.co.jp/article/interview/20140404/262374/?n_cid=nbpnbo_top_updt このインタビューは『2014~2015年版 新しい経済の教科書…

日経ビジネスオンライン寄稿4/17

日経ビジネスオンラインに、周波数オークションの記事を寄稿しました。 http://business.nikkeibp.co.jp/article/interview/20140407/262522/?n_cid=nbpnbo_bv_ru その中で「パッケージ付き同時競り上げ式オークション」について言及しています。それについ…

「経セミ」と「経出る」など、要するに日評(にっぴょう)関係

今さらですが、『経済セミナー』2・3月号に「ロナルド・コースの世界」を寄稿しました。コースは「法と経済学」で有名ですが、周波数オークションの提唱者でもあります。 経済セミナー 2014年 03月号 [雑誌] : 健康・医療と経済学 出版社/メーカー: 日本評…

新年度

本年度から教授になりました。と言っても、特に仕事内容が変わるわけではないので、これまでと日常に違いはありません。昨秋に昇格を申請して、(ちゃんとガチンコの)公開審査セミナーを経て、昇格させてもらいました。素直に嬉しいです。職位に見合った働…

大晦日

2013年がもうすぐ終わります。昨晩は近所の友人家族と忘年会をして、今日はゲラ直しと昼寝と犬の散歩をしました。今年は仕事上は、二冊の本『マーケットデザイン』と『社会的選択理論への招待』を刊行できたのが、一番大きな出来事でした。 新書はかねてから…

WEDGE infinity 「今年の三冊」

ウェブ雑誌WEDGE infinityで「今年の三冊」を選びました。與那覇潤さん(歴史学)、五十嵐泰正さん(社会学)に続いて、私(経済学)の流れです。 http://wedge.ismedia.jp/articles/-/3470?page=1(全体) http://wedge.ismedia.jp/articles/-/3470?page=7…

著者インタビューなど

WEDGE infinityというウェブ雑誌に、『マーケットデザイン』(ちくま新書)の著者インタビューが掲載されました。同誌には近日中に、私が選んだ「今年の三冊」が載ります。http://wedge.ismedia.jp/articles/-/3416 マーケットデザイン: 最先端の実用的な経…

『社会的選択理論への招待』に付随して書いた論文

本を書くときには、相当な量のサーヴェイをするのですが、そのときどうしても、既存研究のアラやヌケがいくつも見付かります。そこで仕方なく(そうしないと執筆が進められないので)自分で定理を証明するのですが、今回はそれが二本の論文にまとまりました…

社会的選択理論への招待

新刊『社会的選択理論への招待 ――投票と多数決の科学』(日本評論社)が刷り上がって、先日、書店より一足先に著者の手元へ来ました。あと数日で、店頭やオンライン書店に並ぶと思います。 社会的選択理論への招待 作者: 坂井豊貴 出版社/メーカー: 日本評論…

「多数決の科学」(2013年10月 慶應義塾読書会講演原稿)

昨日、慶應義塾読書会で多数決に関する講演を行いました(於 糖業会館)。そこで配布した講演原稿をアップしておきます。内容は、社会的選択理論に関する、歴史著述を交えた一般向けの「お話し」です。 11月に日本評論社から書籍『社会的選択理論への招待…

「中位投票者定理」(2007年 『ゲーム理論プラス』)

2007年に経済セミナーの別冊『ゲーム理論プラス』(日本評論社)に寄稿した原稿を、講義ノートにしたものをアップします。 http://www.geocities.jp/toyotaka_sakai/ksemi-2007-sakai.pdf これは私がはじめて書いた日本語の原稿です。昔書いたものを今読むと…

林貴志『ミクロ経済学』(ミネルヴァ書房)

林貴志さんから『ミクロ経済学』(ミネルヴァ書房)をいただきました。どうもありがとうございました。林さんはロチェスターの先輩で、ジョブマッチングの共同論文を書いたこともある、親しい友人です。あの吹雪の国に留学していた頃が懐かしい。私が本を書…

「メカニズムデザイン理論による制度設計」(経済セミナー 2009/4-5月号)

2009年4-5月号の経済セミナーに寄稿した「メカニズムデザイン理論による制度設計」のPDFファイルをあげておきます。この頃は、日本でメカニズムデザインという言葉が広まり始めた時期だったように思います。今ではちょっと隔世の感があります。 http://www.g…

経済教室「『民意』の絶対視にも問題」(2012/8/15 日経朝刊)

昨年、2012年8月15日の日経朝刊「経済教室」欄に寄稿した拙稿、「『民意』の絶対視にも問題」のPDFファイルをあげておきます(教材用に形式を修正しています)。中位投票者定理により当時の消費増税に関する政党対立を考察し、オストロゴルスキーのパラドッ…

やさしい経済学「マーケットデザイン」(2013/5月 日経朝刊 全10回)

今年の5月に日経新聞「やさしい経済学」欄に全10回連載した、『マーケットデザイン』の原稿をPDFファイルにしてまとめました。新聞では載っていたイラストレータによる図がありませんが、読むのに必要なものについては表で再現しています。新聞は、新聞用の…

はじめまして

はじめまして、坂井豊貴(さかい・とよたか)といいます。私はメカニズムデザイン、マーケットデザイン、社会的選択理論を専攻する研究者です。米国ロチェスター大学で博士号を取り、現在は慶應義塾大学経済学部の准教授を務めています。 主に書き物や活動、…