大晦日

 2013年がもうすぐ終わります。昨晩は近所の友人家族と忘年会をして、今日はゲラ直しと昼寝と犬の散歩をしました。今年は仕事上は、二冊の本『マーケットデザイン』と『社会的選択理論への招待』を刊行できたのが、一番大きな出来事でした。

 新書はかねてから一度書いてみたかったのですが、ようやく実現しました。800円の新書と、3000円の教科書・専門書では、作り方も売れ方も全然違います。今回は、苦心して「新書を書くスキル」を手に入れたので、もう一冊くらいは書いてみたいです。

マーケットデザイン: 最先端の実用的な経済学 (ちくま新書)

マーケットデザイン: 最先端の実用的な経済学 (ちくま新書)

 

  社会的選択理論の本も、ようやく書けました。そう安価な本ではありませんが、早々と重版出来となり、読者の皆様には本当に感謝しております。もともと私は社会的選択理論でキャリアを始めて、メカニズムデザイン系の学問に移行したので、自分としては原点回帰の一作です。それと、政治的なことに踏み込んで書いたのは今作が初めてです。これからは、専門分野をきちんと押さえながらも、より広く「社会科学」を意識した本を書いていくつもりです。 

社会的選択理論への招待 : 投票と多数決の科学

社会的選択理論への招待 : 投票と多数決の科学

 

 著書以外にも、2013年は私にとって転機となる活動の多い年でした。チャンスを与えてくれた方々と、著作を読んでくれた皆さんに深く感謝します。しばらくは著書や依頼仕事を中心としながら、それに必要な論文を同時に書く、というスタイルでやっていこうと思っています(そう思うようになったことが、一番の転機でした)。どうぞ皆様よい年末年始をお過ごしください。