ミクロ経済学入門の入門(岩波新書)

 4月21日に岩波新書『ミクロ経済学入門の入門』を公刊します。ヨコ書きの選択肢もありましたが、やはり新書はタテ書きであるべきでしょう。眼球運動はタテのほうがしやすいしな。というわけで、タテ書きでミクロ経済学の新書です。カモン!

 岩波書店の「営業部だより」に寄せた短文をここに載せておきます。 

 経済学の入門書にちょっとした革命を起こしたい、というのが本書の作成のねらいです。通常ミクロ経済学の本というと、数式や複雑な図がたくさん出てきて、読むのがめんどくさいです。僕は経済学者ですが、それでも数式や複雑な図を追うのはめんどくさいです。あと、あんまり文体が硬い本は、読むのがしんどいほうです。

 この本はタテ書きの新書で、「入門の入門」なんて名乗っています。簡単な図と、わりとくだけた文章で説明が進みます。とても薄いので、たぶん短時間で読み終えられて、完読の充実感を味わいやすいと思います。

 でも内容はけっこうきっちりしています。標準的な均衡理論から、応用的なゲーム理論、さらにはIT社会を理解するためのネットワーク外部性まで扱っています。格差と不平等についても概念と測り方を説明しています。

 経済学に関心があるあなた、ミクロ経済学の授業が分からなくて困っているあなた、そして何となく興味をもってくれたあなたに、この本をおすすめします。第一章は「僕はコーラが好きだ」の一文からはじまります。あなたがコーラを好きでも好きでなくても、きっとすいすい読み進められると思います。

 さあみんな、4月21日には本屋へGOだ!

ミクロ経済学入門の入門 (岩波新書)

ミクロ経済学入門の入門 (岩波新書)

 

  そして5月3日と10日に、続けてオイコノミアに出演します。Eテレ水曜の夜10時からの番組です。3日は社会的選択理論、10日にはマッチング理論を扱います。面白いよ!