「週刊ダイヤモンド」2016年ベスト経済書3位

 『決め方の経済学』が、週刊ダイヤモンド(12月26日発売)による「2016年ベスト経済書」の第3位に選出されました。投票してくださった皆さま、どうもありがとうございました。

「決め方」の経済学―――「みんなの意見のまとめ方」を科学する

「決め方」の経済学―――「みんなの意見のまとめ方」を科学する

 

 さて、相変わらずどうでもいいことを書きますね。地元のマラソン大会は、下は幼稚園から上は80歳くらいまで、幅広い年齢層の参加者がいる。おそらく41歳の自分は、年齢的には参加者の真ん中くらいだと思う。

 少なくとも市民ランナーにとって、長距離走は、誰かに勝つわけでも負けるわけでもなく、他人と比較する競技ではない。そのうえで言うのだが、小学生に負けたくない、と私の心が叫んでいる。

 われながら不思議である。自分の人生で、小学生をライバル視することなど、これまで一度もなかったはずだ。とくに私が学生時代に、海軍兵学校出身の指導教授から一番よく教わったことは「競争相手は同学年の者」である。いかにも早稲田大学らしい、深いような浅いような教えだが、とにかく小学生とは競争しなくてよい。

 でもランの大会で、自分の前を小学生が走っていると、こいつには負けたくないと闘志が沸いてくる。そして大抵の場合、終盤あたりでギリギリ追い越せて、逆転する。終盤での持久力だけは、おじさんのほうが辛うじて上回っているのだ。今から一年後には、私は一歳老いており、この子は一年ぶん成長しているだろうから、そんな逆転はできないだろう。だが今日の時点では被食者を追う捕食者の気分でヒャッハー!

 と、日々を過ごしていたら、風邪を引いてしまった。経験的に、自分はフルマラソン走っても過労しても風邪を引かないが、フルマラソン後に過労すると体をこわす。病院の暗い待合室で長く待っていると、頭のなかに、ちあきなおみ「喝采」のメロディーが流れてくる。暗い待合室 話す人もない私の耳に 私の歌が通り過ぎてゆく。本当に病院の待合室で流したら不吉だが、名曲である。