2015年「義塾賞」、2016年「新書大賞」第4位

 今さらながらだが、2015年に職場である慶應義塾から「義塾賞」をいただいた。理由は「マーケットデザインおよび社会的選択理論についての先端的研究」である。

 慶應に移籍したのは2011年の4月だった。私は2010年に転職活動をしていて、公募に出願して採用してもらった。本音を言うと、採用が決まったときは、私は色々あって心身ともにひどい状態で、自分を抜け殻・燃えかすのように感じていた。慶應はとんだ外れクジをつかまされたものだと内心で思っていたし、それについて後ろめたい思いを抱えていた。こういうと謙虚なようだが、私はそのとき「コーネルに好待遇で招かれたファインマンが自分はもう期待に応えられないと苦悩する話」を読んで自分を慰めていたので、謙虚すぎるわけではない。  

ご冗談でしょう、ファインマンさん〈上〉 (岩波現代文庫)

ご冗談でしょう、ファインマンさん〈上〉 (岩波現代文庫)

  • 作者: リチャード P.ファインマン,Richard P. Feynman,大貫昌子
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2000/01/14
  • メディア: 文庫
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 そしてその分、どうにか義塾に貢献したいと思ってたが、今回この賞をいただいたことで、後ろめたく感じなくてよいのだと思えるようになった。そのことが何より嬉しい。以下は教員インタビュー。

 そしてもうひとつ。今さらながらだが『多数決を疑う』が、2016年の新書大賞の第4位にランクインした(中央公論新社主催)。読者の方々、書店の方々、評価して下さった審査員の方々に、心よりお礼を申し上げたい。 

中央公論 2016年 03 月号 [雑誌]

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