袋井フル42km(その5)

 記録証を手に取り見た。わたしが初めて走ったフルマラソンである、袋井クラウンメロンマラソンのタイムは、ネットで4:24:39(グロス4:25:10)だった。

 ストレッチで身体をクールダウンしたほうがよいのだろうけど、全身がビキビキしていて、できない。

 何かの本で「フルマラソンは全治10日間のケガ」と読んだ。脚はもちろん、内臓疲労とかが結構すごいのである。とりあえずヘパリーゼと、スポーツ後用の栄養剤を飲んだ。とりあえず、明らかなケガはない。とくに、膝と足裏が大丈夫そうなのはよかった。あとは細々した故障が後日出てくるだろう。

ゼリア ヘパリーゼW 2粒X10袋

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 各所に筋肉痛があるが、荷物の預かり所まできちんと歩けた。荷物を受け取り、虚脱したり考え事をしたりしていると、ゼミ卒業生のスズキ君が僕を見付けてくれた。とても嬉しい。彼が撮ってくれた写真。

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 鍛えていた箇所は、筋肉痛がすぐに収まった。10月のハーフマラソンで内転筋不足を感じていたので、そこを一カ月半重点的に筋トレしていたが、それが奏功した。だがなかなかハードな全身疲労。

 掛川駅に向かい新幹線に乗ったが、気持ちだけで動いているようなものだ。その気持ちのなかに「ああ、トライアスロンに出てみたい」といったものがありはするが(溺死する気がするのでやらない)。だが、ああ、冒険は楽しかった。

 新横浜からタクシーに乗ったが、最寄り駅に自転車を置いてきたのを思い出し、自宅ではなく最寄り駅に止めてもらう(最寄り駅は新横浜駅とアクセスがイマイチなのだ。だが新横浜駅は大抵の駅とアクセスがイマイチである)。そこから3分ほど自転車。おう、フルマラソン後の自転車は、短時間とはいえなかなかきついぜ。

 その週はなんか頭がアホになって使い物にならなかった。授業をしたはずだが、とにかく頭がまともに回らず、ろれつが悪く、しかし機嫌は良かった気がする。

 普段の筋トレのおかげか、全身の筋肉痛は二日ほどでだいたい引いた。翌々日になって右足裏に軽度の筋膜炎が出たが、2週間ほど全く走らなかったら治った。レースから1週間後に筋トレを再開した。

 何というか、ハードに遊んでイチからやり直し、みたいな気分である。

 以上で私のフルマラソン初体験記は終わり。書き上げるのにやたら時間がかかったのは、マラソンのために後回しにした仕事が山積していたからです。それと、42km(というかほぼ43km)を振り返るのは、ブログで手短にまとめるのには不向きなのだと思います。

 しかし私もせっかくの経験だし、1kmごとに経過を記録したブログも他にないような気がしたので、自己満足とささやかな公共財供給を兼ねて、こうしてまとめた次第である。私と同じく初めてフルマラソンを走る人には、多少の参考になるのではないかと思う。フルマラソンの何が楽しいのか。私にとってそれは、長時間かけて準備して短時間で弾けるお祭りのようなものである。諸行無常のつかの間を生きる喜び。【完】