朝日新聞11/28オピニオン

 私ごときが忙しいと言うのはおこがましい、あるいは仕事があって感謝とも思うのだが、なんか忙しい。もう一カ月半くらい、ほとんどロードバイクに乗っていない。さらに11月はランも10kmを二回しか走っていない。筋トレだけはコツコツ続けていたが、ついに昨日、今年初めて「連続7日ジムに行けず」をやってしまった。

 自動車絶望工場ふうにいうと、工員ではなく、ベルトコンベアの上に乗せられた組み立て中の車の気分であり、移動しながら、その場その場で作業されるまま、ただ時間だけが進行している感じだ。

 勉強時間が取りにくいので、電車のなかが貴重な読書時間である(なので自転車には乗れない)。いずれ真面目にコメントを書きたいのだが、最近の実に勉強になる本としては、とくに砂原庸介・稗田健志・多湖淳『政治学の第一歩』(有斐閣)と待鳥聡史『代議制民主主義』(中央公論新社)を、満員電車に揺られながら、赤線を引きつつ熱心に読んでいる。

 自分の「政党」「代議制民主主義」への理解が浅いと思わされることが多く、これを改善するのは私の中短期的な課題である。たぶん経済学における企業と、政治学における政党は似たところがあると思うのだが(少なくとも両者は取引費用を節約する組織である)、まだ勉強中でございます。

政治学の第一歩 (有斐閣ストゥディア)

政治学の第一歩 (有斐閣ストゥディア)

 
代議制民主主義 - 「民意」と「政治家」を問い直す (中公新書)

代議制民主主義 - 「民意」と「政治家」を問い直す (中公新書)

 

  さて、自分が書くべき原稿がぜんぜん進んでいない。だから編集者氏に申し訳なくて、最近はブログを更新することができなかった。いや、だって、原稿が仕上がってこないのにそいつのブログが更新されてたら、やっぱちょっと腹が立つじゃないですか。

 忙しかった主な理由に、一橋大学政策フォーラムでの招待講演、公共選択学会プレナリー・トーク等々の準備があった。前者は宇野重規さん(東大社研)、後者は砂原庸介さん(阪大法)がお相手を務めてくださった。本当にどうもありがとうございました。アナウンスした通り、それらで使ったスライドを以下にアップしておきます。 

http://www.geocities.jp/toyotaka_sakai/2015Nov3rdweek4.pdf

 さて本題ですが、本日11月28日(土)の朝日新聞朝刊オピニオン面に、「一票の格差」について(写真付き)インタビューが掲載されています。11月25日の最高裁大法廷でのグレーな判断「違憲状態」ですが、より積極的な司法判断(違憲か合憲か)が望ましかった、また死票という「非死票との無限の格差」にこそ目を向けるべきだ、と話しています。よろしければどうぞご覧くださいませ。