2009年4-5月号の経済セミナーに寄稿した「メカニズムデザイン理論による制度設計」のPDFファイルをあげておきます。この頃は、日本でメカニズムデザインという言葉が広まり始めた時期だったように思います。今ではちょっと隔世の感があります。
http://www.geocities.jp/toyotaka_sakai/ksemi-2009-sakai-rev.pdf
この原稿の特徴は「メカニズム」というものを、きちんと説明しようとしている点でしょうか。ただ、わりとかっちり書いている反面、ちょっとカタいかもしれません。耐戦略性(第二価格オークション)のみならず、遂行理論(フェアメカニズム)について書いているのは、教材として珍しいと思います。読むのにはゲーム理論の基礎知識を前提としています。
新書では耐戦略性を満たすメカニズムを中心に扱っています。これがやはり一番実用性が高いからです。ただし耐戦略性を満たすメカニズムが設計できないときにどうするかは大きな研究テーマです。
マーケットデザイン: 最先端の実用的な経済学 (ちくま新書)
- 作者: 坂井豊貴
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2013/09/04
- メディア: 単行本
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この本については、昨日(9月24日)の毎日新聞夕刊「ピックアップ」の欄に、書評をいただきました。どうもありがとうございました。